潮の流れの読み方は、ついついお師匠様に頼りがちなJackです…早く独り立ちできるようになりたいですねぇ。(泣)
今回は、海釣りをする時にはとても大事な要素である「潮の流れ」について書いてみます。家族で釣りに行くときに、お父さんが良いところを見せられるかどうか…魚がうまく釣れるかどうかに、大きく関わりのあることですよ。
「潮の動き」とは
過去の記事では、夜釣りで魚が良く釣れたことを書きました。
この時に、魚がよく釣れた要因の一つとして「潮の流れ」がありました。
釣り人達がよく口にする、いわゆる「潮が動いている時間」に釣りをしたのです。
一見穏やかに見える海でも、実際には非常に複雑な潮の流れ(動き)が存在します。
では、この「潮が動く」とは一体どういうことかと言いますと、簡単に言えば「干潮と満潮の間(あるいはその逆)の時間帯」ぐらいに思っていただければ良いと思います。
潮が満ちてくる時(干潮から満潮へと変わる間の時間帯)には、海側から岸側へと少しずつ水が増えてきますが、これが「潮の動き」です。
逆に、潮が引いていく時(満潮から干潮へと変わる間の時間帯)にも、岸側から海側へと少しずつ水が減っていきます。これもまた「潮の動き」となります。これらの潮の動きは、月の引力の影響で発生します。
潮が動く(=海水が流れている)時には、海中の何らかの障害物(海中に沈む岩だったり、あるいは流れの方向が違う海水流だったり、様々な要素が考えられます。)に海水流が当たって、場所によっては海が波立つ(=海水中に酸素がたくさん溶け込む)、海水流に巻き上げられた小さなエビやカニなどのエサが海中をただようといった現象が発生するため、魚の活性が上がります。
なお、潮の動きによって海水中に酸素がたくさん溶け込むと、魚だけでなく魚のエサ達(プランクトンや小さなエビ、カニなど)の活性も上がる…というか、エサの動きが活発になって魚がそれに合わせて動き出すと言いますか、そういった相乗効果も見込めるものと思われます。
逆に、干潮時刻や満潮時刻はいわゆる「潮どまり」と呼ばれる時間帯に当たり、潮が引ききってしまう(あるいは満ちきってしまう)ため、一時的ではあるものの潮が動かなくなってしまいます。
この時間帯は、魚の活性も(一時的ですが)下がります…つまり、釣りをする際の大きなポイントの一つとして「潮が動いている時間帯を狙って釣れ」ということです(実際、先日の釣りの時にも満潮時刻になった途端、魚がパタッと釣れなくなりました。)。
ちなみに、おおよその目安としてですが、干潮時刻と満潮時刻はそれぞれ一日二回、だいたい6時間おきにやってきます。干潮~満潮~干潮~満潮…といった具合です。
潮につけられた名前
そして、その潮の動きの幅の大きさによって「大潮」「中潮」「小潮」「長潮」「若潮」といった名前がつけられています。
「大潮」が一番潮の動きの幅が大きい(=干潮時と満潮時の海水面の高さの変化が大きい)状態で、「長潮」が一番潮の動きの幅が小さい状態です。
「大潮」の時が潮が良く動くため、一番魚の活性が上がりやすいと言われていますが、大潮の日には干満の差が大きく潮の流れる速度が速くなることなどもあり、釣りをする場所(特に干満時には海底まで干上がってしまうような場所や、潮の流れが急激すぎる場所など)や釣り方によっては、「中潮」や「小潮」の方が釣果が出やすいケースもあり得ます。
また、夜釣りをする場合において、同じ大潮でも「満月」の時は、月明かりの影響で魚から釣り人が見えやすくなって警戒心が上がるため釣果が出にくく、「新月(全く月が出ていない状態)」の大潮の時の方が釣果に恵まれやすいとも言われています。著名なアングラーの一人である村田基さんいわく「これは淡水の釣りでも同じ」とのことなのですが、何とも不思議なものですね。
一方、「長潮」や「若潮」の時には、一般的には釣りをするにはあまり適さないケースがほとんどです。潮の動きが悪いと魚も、魚のエサとなるプランクトン等も活性が上がりません。僕自身の経験でも、この二つの潮の時にはあまり良い釣果が出た記憶がありません。
釣具屋さんに行くと、だいたいこの「潮の情報」がホワイトボードなどに書かれています。また、最近では手軽にインターネットなどで潮の情報を知ることが出来ますので、釣りに行く際には天気のチェックと一緒に「潮汐表(ちょうせきひょう)」というキーワードで検索してみて、潮の状態についても調べてみて下さい。
参考URL:気象庁ホームページ「潮汐の仕組み」
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