家族でたのしくフィッシング

主に家族で海釣りを楽しむためのお話をつづるブログです。海釣りに関する様々な情報や、道具のご紹介などを綴っていきます。

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サビキ釣りの定番ターゲット アジとサバについて


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 最近なかなか釣りに行けていないJackです。色々とイベントが忙しいということもありますが、何よりこの暑さに参ってます。もっと体力があれば…。

 

 夏も真っ盛りの今、投げ釣りの定番ターゲットといえばシロギスですが、サビキ釣りの定番ターゲットと言えば…そう、アジとサバです。

 「魚のことなんてまるで分からない」という人にとっては、どっちがどっちだか分かりづらいこともある二種類の魚ですが、今回はそれぞれの特徴について少しお話ししたいと思います。

 

 

アジとサバについて

見分け方

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  こちらの写真に写っている、金色に見える魚が「アジ」です。防波堤などで釣れるアジはだいたいこのような色をしていて(ちなみに、沖の方で獲れるアジは、もっと黒っぽい色をしているそうです。)、身体の側面に「ゼイゴ」「ゼンゴ」などと呼ばれるギザギザの固いウロコ(これを「稜線(りょうせん)」と言います。)が付いているが特徴です。

 なお、堤防釣りで釣れるアジには「マアジ」「マルアジ(マアジよりやや味が落ちるそうです)」の二種類が存在しますが、その見分け方は「小離鰭(しょうりき、小さな離れた鰭(ヒレ)と書きます。)」の有無で、尻尾の付け根部分の上下に小離鰭があるのがマルアジです。この点に基づいて言えば、上の写真のアジには小離鰭が無いので全て「マアジ」となります。

 

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 一方、こちらの写真の真ん中に写っているのが「サバ」です。背中が青くて、サバ独特の黒いマダラ模様があります。 ウロコは丸くて小さく、アジと比べると簡単にポロポロと剥がれてきます。

 

 同じ釣り方で釣れて、イメージ的には似た感じがしなくもないアジとサバですが、こうして写真で見比べるとかなりはっきりと違いがあるのが分かりますね。

 

釣りにおける特徴

 どちらも初夏から秋にかけてが釣りのシーズンで、主にサビキ釣りで釣ることが多いアジとサバですが、釣りをする上ではそれぞれに結構分かりやすい特徴があります。

 

アジの場合

 アジの場合、海の中では比較的海底付近を泳いでいることが多いです。サビキ釣りの仕掛けについても、出来るだけ海底付近まで落としてコマセ(寄せエサ)を撒くようにすると良いでしょう。

 アジが釣れる時間帯は朝マズメか夕マズメ、どちらかと言えば朝マズメにやや分があるように感じます。地合い(マズメ時など、魚が良く釣れる時間帯)を外してしまうと、パタッと釣れなくなることも多いです。

 

 また、針に掛かった時にはなかなか良い引きをしてくれますが、極端に左右に走っていくような動きは少ないです。そして、サバも同じような特徴がありますが、アジは特に口の周りの皮が薄いので、調子に乗って強く引っ張って魚を抜きあげようとすると針が掛かっていた口の皮が切れてしまい、逃げられることもちょくちょくあります。

 サビキ釣りの真骨頂は「魚が一匹掛かったらしばらくそのまま様子を見て、その魚が逃げようと動き回ることによって海中でキラキラと光る他の針に、別の魚を追い食いさせる」ことにありますが、あまりに欲張るとせっかく釣れた魚を逃がしてしまうこともあるので注意が必要です。

 

サバの場合

 一方、サバの場合は海の中でも比較的表層を泳いでいることが多いです。子供の頃に父親に連れて行ってもらった海釣りの時にも、防波堤から表層を泳ぐサバの群れ(そして、そのサバのうちの何匹かは、背中にダンゴムシの親玉みたいな寄生虫が張り付いていました:苦笑)を良く覚えています。

 サバが釣れる時間帯は、朝夕のマズメ時はもちろんのことですが、太陽が昇り切った日中でも、魚が回遊してきてくれればどんどん釣れるイメージですね。

 

 また、サバが針に掛かった時には、アジに比べるとやや注意が必要です…と言いますのも、サバの場合にはアジと比べて、針に掛かると大きく横に走ることが多いのです。

 夜に電気ウキ釣りをしていて、ウキの光が海に潜ってぼんやりとした光に変わった次の瞬間には、右か左へ10メートルぐらい一気にウキの光が横走りすることがあって、そういう時に釣り上げられる魚はたいていサバです。

 

 もちろん釣っていて楽しいのですが、あまりにも突然かつ大きく横に電気ウキが動くので、釣れた時には一瞬「はて、どれだけ大きな魚が釣れたのだろう!?」とびっくりしますが、竿を上げてみると意外に小さなサバだったということも多いです。

 

食べ方における特徴

 食べ方においても、アジとサバでははっきりとした特徴がそれぞれにありますが、共通している点は「鮮度を保つためには、釣った時に血抜きまたは氷締め(たっぷりと用意した氷の中に放り込んで締める)をする」ことでしょうか。

 

 血抜きの際には、エラの付け根辺りをハサミなどで切って、海水をたっぷりと汲んだ水汲みバケツの中に放り込んでしばらく置きます。そうすることで、魚の体内の血が海水の中に流れ出て鮮度を保つことが出来ます。手っ取り早い方法としては、かわいそうではありますが、釣り上げた魚の首をボキッと折ってしまうというのも、昔から知られている鮮度を保つ方法の一つです(これが相撲の「サバ折り」の語源なのだとか。)。

 

 また、どちらの魚も「干物にして食べるとたいへんおいしい」という特徴も共通していますね…そのような中、食べ方におけるアジとサバのそれぞれの特徴は、次のとおりです。

 

アジの場合

 基本的には、どんな食べ方にもマッチするのがアジです。「アジ」の語源は「味が良いから」とされる説もありますが、刺身、塩焼き、フライ、唐揚げ、ムニエルなど、アジの調理方法は多彩です…でも、「アジの煮付け」はあんまり聞いたことがないですね(もちろんレシピは存在しますが。)。

 

 生食(刺身)の場合、適度に脂が乗った身は極上の味です。シロギスは「ふんわり上品な甘み」ですが、アジは「ガツンとくるしっかりとした甘み」とでも言いましょうか。

 加熱した場合は、サバと比べると比較的身離れが良く、ホロリとした口当たりの中にもしっかりとした弾力を感じます。

  

サバの場合

 サバの場合、アジと比べるとどうしても加熱した調理法のイメージが強いです…と言いますのも、サバの場合は「アニサキス」という寄生虫が付いている場合があるので、生食の際にはよほど注意して調理をしないと、非常に強い胃の激痛に襲われて病院に担ぎ込まれる(そして症状がひどい場合には、手術の可能性も考えられます。)ことになります。

 この「アニサキス」のせいもあってか、個人的にはサバを刺身で食べるというケースは、ほとんど聞いたことが無いです…なお、これを生食と言ってよいのかどうか判断が分かれるところですが、「しめさば」のように水洗いして三枚に下ろし塩でしめて、酢に漬け込む食べ方などは、広く世に知られているところです。

 

 その一方で、加熱した場合の調理法のレパートリーは大変多いです…塩焼きやサバの味噌煮、煮付けに水煮、竜田揚げなどなど。あるいは「へしこ」のように、糠漬けで食べることもサバの特徴の一つと言えるのではないでしょうか?

 また、アジに比べると身が繊維質で、口当たりももっちりとした感じですね。

 

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 鮮度の良いサバの味噌煮は、我が家では一瞬で消えてなくなります。(笑)

 

 また、トルコの名物料理の一つである「サバサンド」は、カットしたサバの身をオリーブオイルで焼いて塩コショウで味付けし、タマネギやレタス、トマトなどと一緒にパンにはさんで食べるのですが、これがまた絶品の味わいなのだそうです(いずれ機会があれば、試しに作ってみますね。)。

 

 まとめ

 特に釣り方の部分で、アジとサバでは海中を泳いでいる層が違う点や、釣れやすい時間帯の違いなどについて触れましたが、この二点の特徴を理解していれば、アジとサバを釣り分けることは比較的容易です。

 

 すなわち、アジを釣りたければ「朝夕のマズメ時に、海底付近を狙う」、サバを釣りたければ「日中でも魚が泳いでさえいればオッケー、海の表層付近を狙う」とでも言いましょうか。

 もちろん、その時の状況次第で魚が泳いでいるタナ(魚が泳いでいる層)は変わりますので、釣り場に着いたら海の表層から底まで色々と狙うタナを変えてみて、一番魚が釣れるタナを狙うことが重要です。

 

 アジとサバ、どちらもルアー釣りで狙うとなると、もっと奥深く複雑なテクニック(というか、それぞれの魚の習性に対する理解など)が求められますが、ことサビキ釣り(エサ釣り)で狙う分には、どちらもファミリーフィッシングに適した「お手軽に狙える魚」であると言えるでしょう。

 

 日差しが厳しい日々が続いていますが、体調管理にはくれぐれもご注意いただきつつ、夏の魚釣りを楽しんでくださいね。次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。