家族でたのしくフィッシング

主に家族で海釣りを楽しむためのお話をつづるブログです。海釣りに関する様々な情報や、道具のご紹介などを綴っていきます。

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ライン(釣り糸)トラブルの解消法 ケミカルメンテナンスをやってみた


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 今年の猛暑の影響か、最近釣果に恵まれていないJackです。皆さんの釣果はいかがですか?

 今回は海釣りをしている際に発生したライントラブルの原因とその解消法(ケミカルメンテナンス)をご紹介いたします。

 

 

ライン(釣り糸)トラブルの解消法

イントロダクション

 この記事を書いている時点において、太平洋上に台風13号が発生していて、この週末に予定していた熊野市・七里御浜海岸へのショアジギング釣行を諦めた結果、9月に参加予定のシマノジャパンカップ(投)に向けた投げ釣り(キャスティング)の練習のため、津市・御殿場海岸へ行きました。

 

 朝の6時30分過ぎに現地へ到着し、さっそく道具を準備します。

 

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 波は穏やか、日差しは強いですがまだ過ごせないことはない天気でした。

 

 到着してすぐぐらいの頃には、波打ち際辺りで小さなセイゴ(スズキの子供)が群れをなして泳いでいたのですが、30分も経たないうちにその姿がなくなり、エサをつけて仕掛けを投げてみても魚の反応がほとんどありません。

 

 …という訳で、途中からキャスティングの練習だけに気持ちを切り替えてみたのですが、これがどうにもうまくいきません。

 途中から様子を見に来てくれたお師匠様からアドバイスをいただきながら、色々とキャスティングの方法を変えてみるのですが、どうしても4.5色(キス釣りの際に仕掛けの飛距離を示す単位で、ラインに塗られている色の数を数えます。投げ釣り用のラインはだいたい1色あたり約25mです。)を超えられません。

 

 そこで、お師匠様にキャスティングの見本を見せてもらうことになったのですが…あろうことか、お師匠様の腕前を持ってしても、僕と同じ4.5色しか仕掛けが飛びません。ちなみに、お師匠様の道具で僕とお師匠様が投げ比べをすると、だいたいは軽く1~2色の差をつけられてしまうのが普通です。

 

お師匠様「うーん…なんかリールの糸が、仕掛けが飛んでいく時にロッド本体に当たって抵抗になってるみたいやなぁ。仕掛けが飛んでいく最中に、ゴンゴンゴンッってロッドから変な音がしてる」

 

お師匠様「糸の方も、PEラインなのに変な撒き癖みたいなのが付いてるっぽいなぁ…糸がロッドに当たってるのは、そのせいもあるかも知れない」

 

 PEラインと呼ばれる糸は、ポリエステル製の繊維を数本編みこんで一本のラインにしているため、通常であれば非常にしなやかで、撒き癖などが付くものではありません。

 現在僕が使用しているPEラインが、飛距離を伸ばすためのコーティングがなされたものなので、撒き癖はそのコーティング剤の影響もあるのかも知れませんが…。

 

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 練習をしている最後の方では、こんな感じでラインがこんがらがった状態で飛び出していってしまいました…これをほどくのに、強烈な日差しが降り注ぐ砂浜で30分程格闘することになりましたが。(苦笑)

 

 いずれにせよ、お師匠様が仕掛けを投げても僕と同じ飛距離しか飛ばないというのは、明らかにおかしいです。そこで、お師匠様からのアドバイスもあって、釣り道具のケミカルメンテナンスを試してみることにしました。

 

ケミカルメンテナンスの内容

ロッド編

 まずはロッド本体に、フッ素コーティングを実施します。

 

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 釣りを経験されている方であれば、どこかで見たことがあるはずの「ボナンザ」という液体コーティング剤です。

 

 このボナンザをロッドに塗ることで、ロッドの撥水性を上げたり、それに伴って仕掛けを投げた時にラインがロッドに当たってもへばりつかない(=表面をツルツルにすることで抵抗を減らす)ようにしたりといった効果が期待できます。

 

 お師匠様いわく「『表面についた水分を弾かないような状態』のロッドでは、仕掛けを投げてラインがロッドに当たった時に大きな抵抗になってしまう(=仕掛けの飛距離が伸びない)」のだそうです。

 

ライン編

 一方、変な撒き癖がついていてスプールからの糸離れが悪いラインについても、ケミカルメンテナンスを行います。

 

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 「クレ556」でおなじみの呉工業株式会社から販売されている「シリコンスプレー」です。

 

 このスプレーをラインに直接吹き付けることで、ラインの表面にシリコンコーティングがなされ、スプールからの糸離れが良くなったり、ラインがロッドガイドを通る際の抵抗が小さくなったりする効果が期待できます。

 

参考URL:呉工業株式会社「シリコンスプレー」

 

 実はこのライン用スプレー、とある釣り具メーカーさんからも生産・販売されているのですが、お値段が1,800円近くするため、こちらのシリコンスプレー(地元のホームセンターで298円)を選びました。

 釣り具メーカーさんの製品の方が、スプレー使用後のラインのサラサラ感が違う(このシリコンスプレーの場合、どうしてもベタッとした感じが残ってしまう)のですが、コストパフォーマンスの点や釣り道具以外にも転用できる点などが、僕に取っては重要なポイントとなりました。

 

まとめ

 今回使用していたロッド(シマノ・サーフゲイザー)は、購入後まだ数回しか使用していない「ほぼ新品の状態」だったので、ケミカルメンテナンスの必要性は全く考えていませんでした。

 しかし、実際に現場で使用してみた結果、僕とお師匠様で仕掛けの飛距離が全く同じになるという通常ではありえない状況が確認されたため、今回のケミカルメンテナンスを行いました。

 

 お師匠様からは「このロッドなら、本当はまだまだ仕掛けが飛びそうな感じがする…でも、実際に僕とJack君とで飛距離がほとんど変わらないってことは、(ケミカルメンテナンスを行っていない)現状では今(飛距離4.5色)が一番よく飛んでいる状態なんとちゃう?」と言われました。

 今回のケミカルメンテナンスの効果は、次回以降の釣行でしか確認できませんので、また別途レポートいたします。

 

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 50歳を超えてからも突然メールで「最近SUPはじめてみてん」とか平然と言ってくるお師匠様…めちゃくちゃアクティブですなぁ。ゆくゆくはこのSUP(スタンドアップパドルボード)を使って、海釣りをするのだそうです。

 

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 また、投げ釣りの練習をしすぎると、このように指の皮がめくれることがあります。

 今回は対策を忘れたもののたまたま大丈夫でしたが、スポーツ用のテーピングなどをしておくと、このような怪我を未然に防ぐことができますよ。

 

【2018.9.9追記】

 今回の記事でご紹介したケミカルメンテナンスの効果についてですが、シマノジャパンカップの場で実際に試してみたところ(結局のところ、ぶっつけ本番になりましたが:苦笑)、若干追い風という状況下にはあったものの、最大で5.5色の飛距離を出すことが出来ました。

 

 結果的には「誤差の範囲内」という可能性もありますが、それまでの状態がお師匠様の腕を持ってしても4.5色が限界だったことを考えると、今回のケミカルメンテナンスで1色程度の飛距離の向上が得られたことになります。ケミカルメンテナンス実施後に一度も練習をしていなかった点から考えても、僕のテクニックが向上したという可能性はまず考えられませんので…決して胸を張って言えることではないのですが。

 

 なお、PEラインへのシリコンスプレー塗布については、実施後にかなりの時間が経っていたため、使用する時にはラインはサラサラの状態になっていました。

 その他、実釣での使用時には大きなライントラブルに見舞われることもなかったため、飛距離の向上以外の点においてもスプレー塗布のメリットはあるものと考えられます。

 

【2019.2.2追記】

 フィッシングショー大阪2019に行った時に、シマノの日置淳さんに相談に乗ってもらうことが出来ました。

 日置さんからは「使用されているおもりや仕掛け、ラインの太さにもよりますが」との前置きをされたうえで、

 

日置さん「現在の使用状況をお聞きする限り、タックルの組み合わせ(サーフゲイザー+スーパーエアロ・スピンジョイ)に問題はないですね。キャスト時にラインがロッドを叩くという現象は、その発生原因がタックルにあるとは考えづらいです」

 

日置さん「飛距離が出せないということなので、投げ方の修正で対処してみてください。仕掛けを投げる時にはつい海面に目が行きがちですが、そうする仕掛けはライナー気味に飛ぶことが多くて、飛距離が出せません」

 

日置さん「自分の投げる方向の、斜め45度上空を目がけて投げるよう心がけましょう。それだけで1色以上の飛距離の差が出るはずです」

 

 とのアドバイスをいただきました。

 

 このお話をお師匠様にも報告したところ、

 

お師匠様「(ラインが竿を叩いていたのは)恐らくラインのメンテナンスの問題やったんとちゃうの? ガイド巻き(ガイドにラインが絡むこと)が起きていたのなら、投げ方に問題があるって言われるのも納得。まあ道具うんぬん言う前に、竿を振れっちゅーことやに(笑)」

 

 とのことでした。

 とりあえず、原因が僕(ラインメンテナンス、投げ方)にあったことが分かったので良かったです。(苦笑)