いよいよ9月です、最近は一時の猛暑が嘘のように過ごしやすくなりました。Jackです。
今回の記事では、秋の釣りの風物詩ともいえるハゼ釣りについてご紹介いたします。地域によってはそろそろハゼが釣れだす時期になってきましたが、非常に簡単な釣りなので、ぜひご家族で楽しんでみて下さい。
ハゼ釣りを家族で楽しもう!!
ハゼ釣りについて
ハゼという魚の名前を聞いて、ピンとこない方もひょっとしたら多いのかも知れません…釣りの世界では非常にポピュラーな魚の一つなのですが、スーパーマーケットなどで売られていることは比較的少ないため、皆さんの食卓に上ることがあまりないというのがその理由となるのでしょう。
参考URL:市場魚介類図鑑「マハゼ」
うちの次男坊…もとい、マハゼです。「何だか似てなくない?」とか言いながら撮った写真の一枚です。
ハゼの食べ方については、天ぷらまたは唐揚げなどが一般的です。
個人的には、ハゼはキスと比べるとやや骨が硬めなので、天ぷらも十分に美味しいのですが、骨まで食べられるぐらいに揚げた唐揚げが食べやすいと思います。あっさりとした白身には、キスやネズミゴチなどともまた違う独特の味わいがありますよ。
ハゼがいる場所はいわゆる「汽水域」と言われる、海水と淡水が入り混じった場所(海の近くの河口など)が多いのですが、完全な海水域である漁港内や、逆に淡水域である河口からかなり上流へさかのぼった河川などでも釣ることが出来ます。これはシーバス(スズキ)やチヌ(クロダイ)などにも言えることなのですが、海水淡水どちらにも適応できる魚という訳ですね。
併せて言えば、このようなタイプの魚は潮の干満に合わせて川を上ったり下ったりするので、その時の潮の状態によって良く釣れるポイントがコロコロ変わります。一般的には河川部で釣りをする場合、潮が満ちてくるほど川の上流部に、潮が引いてくるほど川の下流部に移動する傾向が見られます。
ハゼ釣りをする際のエサの種類は、かなり広範囲に渡ります。自分よりも小さなサイズの小魚や、カニやエビなどの甲殻類、オキアミなどでも釣れるのですが、一般的なものは多毛類(イシゴカイやアオイソメなどの虫エサ)で、僕の通うエリアの釣り場ではイシゴカイで良く釣れます。
ハゼ釣り仕掛けの作り方
ハゼ釣りは非常に簡単で、「延べ竿」と呼ばれるリールを使用しない竿でも釣ることが出来ます。その場合はウキ釣りで、竿の長さは2.7~4.5メートルぐらいのものが一般的です。
参考URL:釣具のイシグロ「ハゼの手竿釣り(玉ウキ釣り)」
とは言うものの、やはりリールを使った釣りの方が広い範囲の魚を狙えるので、僕の場合はちょい投げ釣りで釣ることがほとんどです。その他、最近ではルアーでハゼを釣るという方法も出てきたのですが、今回はちょい投げ釣りをベースにした釣り方をご紹介いたします。
ちょい投げ釣りの際の具体的な仕掛けの作り方については、色々とあるのですが…
一般的に使用されることが多い仕掛けの材料は、このようなものでしょうか。
一番オーソドックスなタイプの仕掛け(ハゼ釣り用の天秤仕掛け)の完成図は、こんな感じですね。
なお、ハリス(針がついた糸の部分)にチチワを作って天秤の腕の先に結んでいるので、ハリスが八の字みたいに見えるのはご愛敬です。
ただ、このタイプの仕掛けは、僕は今では全く使用していません。その理由は、僕が良く行く釣り場(河口)はカキの貝殻が非常に多く、このタイプの仕掛けでは根掛かりが頻発してしまうためです。
とは言うものの、初めてハゼ釣りをされる方にとっては「ハゼがエサ(針)をくわえた時に、針掛かりがしやすい」という点において、十分におすすめできます。
次にご紹介するこちらのタイプは、僕のお師匠様がよく使用されているものです。
先にご紹介した天秤仕掛けとの違いは、天秤部分が中空パイプになっているものを使用している点です。これによって、仕掛けを投げた時には天秤の腕の長さのおかげで道糸(リールから出ている本線部分)にハリスが絡まることも少なく、またハゼがエサ(針)をくわえて引っ張っていった時にも違和感を与えにくい(固定式天秤の場合、何もしなくても針掛かりは良くなるのですが、逆に言えばハゼがエサをくわえて逃げようとした時には、どうしても抵抗が掛かってしまいます。)などといった効果が得られます。
ただし(但し書きが多くてすみません。)、この仕掛けの難点は「仕掛け作りに手間がかかる」「根掛かりしやすい場所での釣りには、あまり向いていない(パーツが多いので根掛かりしやすくなる上に、中空パイプ式の天秤の価格が案外高くつく。)」といったものが挙げられます。
ハゼに違和感を与えることなく、手返し良くハゼを釣るという点においては理にかなった仕掛けなのですが、制作から取り扱いに至るまで、初めてハゼ釣りをされる方にはあまりお勧めできません。
そこで、僕が初めてハゼ釣りをする方にお勧めしたい仕掛けはこちら!!
超シンプル、道糸を中通しおもり(おもりの真ん中に、糸を通すための穴があいているもの)に通して、道糸とハリスをサルカンでつなぐだけです。
この仕掛けの利点は「仕掛け作りが非常に簡単であること」「中通しおもりを使っているため、エサをくわえたハゼに違和感を与えにくいこと」「根掛かりして仕掛けを失っても、痛手が少ないこと」です。
根掛かりしても、道糸よりもハリスの方が細いため、こんな風にハリス部分だけが切れて仕掛け(中通しおもり&サルカン)を回収できる確率が高いです。
一方のデメリットは「天秤を使用していないため、ハリスが道糸に絡まりやすいこと」なのですが、こちらについてはハリスの長さを短くすることで十分に対応が可能です。また、ハリスが縮れて道糸に絡まりやすくなった時には、おそらく魚をたくさん釣って針先も丸くなっていることでしょうから、「仕掛けは消耗品」と割り切ってどんどんハリス仕掛けを変えていきましょう。
中通しおもりにはいくつかのタイプがあって、左からタイコ型、ナツメ型、丸型といったものがありますが、カキ殻の多い場所でのハゼ釣りではタイコ型を多用しています。
このタイコ型の中通しおもりは、チヌの落とし込み釣りなどによく使われます。その理由は「海底におもりが着底したとき、その形状から根掛かりの原因となる障害物(カキ殻など)の上にベタッと乗るような着底の仕方をするため、根掛かりしにくい」というもので、これがナツメ型や丸型だと、複雑に重なり合ったカキ殻の隙間などに引っかかる可能性が少なからずあったりします。僕がちょい投げ釣りでタイコ型の中通しおもりを使う機会が多いのも、この理由が大きなポイントとなっています。
同じ隙間の中に入っていく場合でも、メバルやカサゴ、アイナメなどを狙って、消波ブロックの隙間にエサのついた針を落とし込む「穴釣り」と呼ばれる釣り方においては、コロコロと転がりやすいナツメ型や丸型の方が、より深い場所まで仕掛けを落とせるので便利なのですが…これも適材適所というものですね。
僕がよく行く釣り場は、こんな感じの場所です。 海から1キロメートルほどさかのぼったぐらいの河口部です。
小学校一年生(当時)の長女でも、エサ(イシゴカイ)を付けて仕掛けを投げるだけで簡単にハゼが釣れます。
ハゼはとても貪欲な魚で、目の前にエサが近づくとあまり警戒心を持たず、条件反射のようにエサに食いつく傾向があります。そのような習性もあるため、おもり&サルカンの近くに針があっても(ハリスが短くても)、ハゼは簡単にエサに食いついてくれます。
ハゼ釣りの外道でよく釣れるのは、チーバス(シーバスのちっこいの)です。大きくなったシーバスは警戒心が非常に強い魚なのですが、このサイズの頃は比較的簡単にエサに食いついてきます。
30分とかからずに釣れた当時の釣果は、こんな感じでした。
エサをつけて仕掛けを投げた数だけ魚が釣れましたが、この時はハゼ釣り大会に参加するための事前調査だったため、長女が「まだ釣りたい」と渋るのを何とかなだめて家路に就きました。
まとめ
ここまでハゼ釣りについて色々とお話をしてきましたが、ハゼは「魚がそこにいさえすれば、誰にでも簡単に釣れる魚」です。初めてのファミリーフィッシングの対象として、これほど適した魚は無いといえるでしょう。
とはいえ、ハゼが良く釣れるシーズンは9月~11月頃で、この時期はまだまだ太陽の日差しがきつい日も少なくありません。くれぐれも体調管理に気を付けながら、ハゼ独特の「ブルブルッ」と伝わってくるアタリを楽しんでみて下さい。