ちょい投げ釣りは、何が釣れるかドキドキワクワク…でも、一番多く釣れるのが「地球」ってどういうこと!?なJackです。
それでは、前回のお話の続きです。引き続き、ちょい投げ釣りの仕掛けを作っていきましょう。
ちょい投げ釣り仕掛けの作り方(後編)
前回の続きから
糸をおもり(ジェット天秤)につなぐ
ジェット天秤にもいくつかの形がありますが、すべてのジェット天秤に共通しているのは「二本の棒(天秤)が中間部分の輪っかでつながっていて、そのうち竿に近い方の棒にオレンジ色の樹脂製の羽根がついたおもりがついている」ことです。
ちょい投げ釣りに限らず「投げ釣り」と呼ばれる釣り方では、「天秤おもり」というおもりを使うことが多いです…その目的は、仕掛けを投げた時に、天秤おもりの先につながっている仕掛けが本線(リールから伸びて天秤おもりにつながっている糸のことです。「道糸」「ライン」などという場合もあります。)に絡まないようにするためです。
そして、天秤おもりにはいくつかの種類があるのですが、今回使用する「ジェット天秤」の特徴は、以下のとおりです。
【ジェット天秤の特徴:その1】
海に仕掛けを投げ込んだ直後は海底に沈んでいますが、リールのハンドルを巻くと、おもりについているオレンジ色の羽根が水の抵抗の影響を受けて、おもりが簡単に海底から浮き上がります。
その結果として、仕掛けが海の底の障害物に引っ掛かる(これを「根掛かり」と言います。)ことが少なくなります。
【ジェット天秤の特徴:その2】
おもり部分の中心を、連結された二本の棒がスルスルと動くので、魚が針についたエサをくわえて引っ張っていった時に、魚に「違和感(口に咥えたエサは、実は”ただのエサ”ではなかったのかも…などといった感触などのこと)」を与えにくいです。
もしも二本の棒の部分がスルスルと動かなかった場合、魚が針についたエサをくわえて引っ張っていくと、魚は「エサの重さ+おもりの重さ」をくわえて引っ張ることになるので、先に述べた「違和感」を感じやすくなるのです。
【ジェット天秤の特徴:その3】
今回ご紹介している仕掛けの作り方では、ジェット天秤が一番簡単に仕掛けを作ることができます(その具体的な方法は、この後の写真をご覧ください。)。
では、仕掛けづくりに戻りましょう。
リールから伸びた糸(先っちょに輪っかを作ったもの)を、ジェット天秤のおもりがついている方の棒の先に通します。
天秤の棒の先についている、小さな黒っぽい部品(これを「サルカン」と言います。)の輪っか部分に、写真のように糸を通してください。
サルカンに通した糸の先っちょの輪っかに、今度はジェット天秤本体を通してください。
今回の仕掛けづくりでジェット天秤を使っている理由の一つは、ここにあります。
他の天秤おもりの場合、この「糸の先っちょの輪っかに、おもり本体をくぐらせる」作業がやりづらいのです。
先っちょの輪っかの中にジェット天秤本体をくぐらせた糸を、さらにリールの方向へ引っ張っていくと、最後にはこんな感じでサルカンと糸が接続されるはずです。
これで、リールから出ている糸とジェット天秤の接続は完了です。
本来であれば、糸の先っちょに輪っかを作らなくても、このサルカンの輪っか部分にクリンチノットなどで糸を結べば良いのですが、今回はできるだけ簡単な「糸とおもりの結び方」のご紹介なので、このような方法を取っています。
ジェット天秤と仕掛けをつなぐ
ここから先の作業は、非常に簡単です。
仕掛けの袋の裏側には、一般的なちょい投げ釣り仕掛けの作り方が掛かれています。
このパッケージに描かれている仕掛けで使用されているおもりは、一般的な天秤おもりですね。
まずは仕掛けの入ったパッケージの封を開けて、
写真に写っている金属部品(これを「スナップ付きサルカン」と言います。)を持って、ゆっくりと糸をを引っ張れば、パッケージの中に入っている仕掛けがスルスルと出てくるはずです。
たまーに糸がどこかで引っかかって、仕掛けがスムーズに出てこない時がありますが、その場合には面倒ですが、パッケージの中身(紙製の仕掛け巻き部分)を一度全部出して、仕掛け巻きから仕掛けを外してください。
なかなか仕掛けが出てこないからといって、イライラして仕掛けを力任せに引っ張ると、仕掛けが途中で切れてしまうか、最悪の場合は仕掛けを強く引っ張った勢いの拍子で針が手や指にささる可能性があります。
魚釣りの針が手や指に刺さると、当たり前ですが非常に痛いです。
針の刺さり方によっては、病院で手術をしてもらい、傷口を切開して針を外してもらうことになります。
無事に仕掛けが引き出せたら、このような形の仕掛けが出てきます。
たいていの「ちょい投げ釣り用仕掛け」は2本の針が付いているタイプなのですが、メーカーのブランドによってはこれが3本針だったり、キス釣り用の仕掛けでは5本針や8本針のタイプなどもあります。
釣具屋さんで仕掛けを買う時に色々と種類があって迷ったら、迷わず2本針の仕掛けを選んでください。
針の数が増えれば増えるほど、仕掛けが絡まったり、海底の障害物に引っ掛かりやすくなったりします。釣りの仕掛けは「シンプル・イズ・ベスト」です。
取り出した仕掛けのスナップを外して、
ジェット天秤の棒(おもりが付いていない方)の先っちょの輪っかにつなぎ、スナップを戻してください。
これで「ちょい投げ釣り」仕掛けの完成です。
完成した仕掛けの全体は、こんな感じです。
写真に撮るために、伸ばしていた竿をわざと短く戻しています。また、前篇の作業の途中で起こしたベールは、元の状態に戻しています。
まとめ
みなさん、いかがだったでしょうか?
魚釣りのための仕掛け作りは難しいと思われていた方も、この方法であれば、おそらく簡単に仕掛けを作ることができるのではないかと思います。
ちなみに、この「ちょい投げ釣り」をする時には、ジェット天秤や仕掛けを少し多めに買って準備してください。
その理由は、海の底に仕掛けを這わせて釣る釣り方なので、どうしても根掛かりすることが多いからです。
もしも仕掛けが根掛かりした時には、仕方がないので自分で根掛かりした仕掛けを切って回収し(この方法は、後日また紹介いたします。)、仕掛けを作り直すことになります。
そして最後に、「ちょい投げ釣り」用のジェット天秤や仕掛けを買う時の注意点です。
ジェット天秤や、針のついた糸の仕掛けには、それぞれサイズがあります。「ちょい投げ釣り」の場合、おそらくジェット天秤のサイズは10~15号前後、仕掛けのサイズは針が9~10号ぐらいでハリス(仕掛けのうち、針に結ばれている糸のことを言います。)が2号程度のものが一般的なのかな、と思います。
これらのサイズについて、はじめて釣りをされる方にとっては、どれを選べば良いのかさっぱり分からないのが普通だと思います。
そんな時には、迷わず釣具屋の店員さんに、手持ちの竿とリールを見せて相談しましょう。きっと店員さんが、あなたの持っている竿とリールにぴったりのジェット天秤や仕掛けを教えてくれますよ。
次回は「サビキ釣り仕掛けの作り方」についてご紹介したいと思います。