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今回は先日購入した並継竿「サーフゲイザー」の試投から得たデータをもとに、「硬い振出竿と柔らかい並継竿、どちらが仕掛けがよく飛ぶのか」についてご紹介します。
一般的には「条件がすべて同じであれば、振出竿よりも並継竿の方が扱いが難しい(=慣れるまで飛距離を出しにくい)」などと言われるのですが…今回のテストの結果を、どうぞご覧ください。
硬い振出竿と柔らかい並継竿、どちらが仕掛けがよく飛ぶのか
イントロダクション
本日、とある機会があって二週間ぶりに紀伊長島~尾鷲へと行ったので、尾鷲漁港の天満突堤(長男&次男とキス釣りをした場所)でニューロッド「サーフゲイザー」の試投をしてきました。
試投の場所は、にーちゃんズと釣りをした時と同じ場所です。
僕にとっては今日が、2018年初の投げ釣りでした。
毎年今ぐらいのシーズンになると、お師匠様に誘ってもらって津市・御殿場海岸で投げ初めをするのですが、今年は例年よりも海水温の上昇が遅いせいか、お師匠様曰く「まだキスの気配がほとんどない」状態なのだそうです。
という訳で、別件の用事を兼ねて尾鷲での投げ初めとなったのですが…
昨年まで使用していたのは、「シマノ・サーフリーダーFV」という振出竿です。
付属のリールは今年と同じ、シマノの「スーパーエアロ・スピンジョイ」というモデルです。
竿の長さはサーフゲイザーと同じ405、竿の硬さは二段階ほどより硬い「CX(25~35号のおもりを使います。)」です。
去年までの投げ初めでは、だいたい前年度に覚えた体の感覚を忘れていて、投げ釣り用語で言うところの「3色(リールに巻かれているラインの色のことで、1色が25m)」ぐらいしか仕掛けを飛ばすことが出来ていませんでした。
いつもはそこからお師匠様に色々とご指導をいただいて、釣りを終える頃にようやく4色前後の飛距離を出せるようになるのですが…今年の結果はどうだったのか?
今回の試投の条件
投げる人間(Jack)は同じ、使用するリールとライン(PE0.8号+力糸)も同じ、使用するおもりの重さ(25号)も同じ、竿も長さだけは全く同じで、竿の種類(振出竿から並継竿へ変更)と硬さ(CXからEXへ変更)だけが異なっています。
今回のサーフゲイザーの竿の硬さは「EX(20~30号のおもりを使用します。)」ですが、並継竿はその構造上、振出竿よりも使用感が硬めに感じられると聞いていました。
並継竿は、振出竿のように竿の内部に他の部分の竿を収納していく必要がないため、同じ硬さの竿でも振出竿よりも素材の厚さ(パイプ部分の厚さ、と言うのが分かりやすいですか?)を分厚くして、その分だけ竿の直径を細く仕上げることが出来るのです。
実際、手に持った感触は今まで使用していたサーフリーダーFVよりも細く、また使用されている素材が変更されていることもあって軽いというのが第一印象でした。
その他、当日の天候は晴れ、風は向かい風が2~3メートル程度といった状況でした。
結果発表
さて、それではいよいよ試投の結果発表ですが…
例年のお師匠様の指導無しでも、平均して4~4.5色の飛距離が出せました。
いやー、最初の1~2回目の時は投げ方のコツが全然分からない状態(振出竿と並継竿では、投げる時にリールのラインを指から放すタイミングが全然違いました。)だったので、2色ぐらいの距離にドボンと落ちてたり、斜めに飛んでいったりしていたのですが、少しずつロッドに慣れてくると、平均して最低4色、上手く投げられた時には4.5色の飛距離を、だいたい狙った方向に出せました。
毎年の投げ初めでお師匠様からは「竿におもりの重さを乗せられていない、もっと竿を曲げて」と言われて、お師匠様に仕掛けを引っ張ってもらって理想の竿の曲がり具合を教わり、そこからようやく到達できる飛距離だったのですが…これまで毎年お師匠様に指導してもらってきた結果ということもありますが、自分の力だけで投げ初めからこれだけの飛距離を出せたことは、今までありませんでした。
実際に釣れたキスは、この一匹だけでしたが…ちなみに、3色ちょいぐらいの距離で釣れました。
なお、前回にーちゃんズとキス釣りをした時には、2色から3色手前ぐらいまで仕掛けを飛ばせていたようです。
ラインはナイロンラインの3号、おもりは15号と、今回の投げ釣りよりはかなり条件的に厳しかったのですが、その割には仕掛けがそこそこ飛んでいた模様です…おそらく子供用の竿が、僕の体力的にも扱いやすい硬さだったため、仕掛けを投げた時に竿の反発力をきちんと発揮出来ていたのでしょう。
まとめ
今回の試投の結果からもお分かりのとおり、自分の体力に見合った適度な硬さの竿を選ぶのが第一だと感じました。
今回比較した二本の竿は、設計された時期や使用されている素材が全く異なりますが、「全ての条件が全く同じであれば、通常は振出竿よりも並継竿の方がより硬く感じられ、扱いに慣れるまでにも時間を要する」とお師匠様から聞いていました。
しかし、今回の結果では例年の投げ初めと比較して、お師匠様の指導無しでもより遠くへ仕掛けを飛ばすことが出来ました。今まで使用していた竿は残念ながら、自分にとっての使用目的が中途半端(普段はキスの投げ釣りに使用しているが、七里御浜海岸でのぶっこみ釣りもしたい)だったため、キスの投げ釣り用として使うには分不相応に硬すぎる竿だったのです。
その点、今回試投したサーフゲイザーは最初から「キス釣り専用」と決めて竿の硬さを選んだので、通常であれば振出竿よりも扱いにコツが求められる並継竿であるにも関わらず、一年ぶりの投げ初めで最初から例年よりも仕掛けの飛距離を伸ばすことが出来たのです。
どこで聞いた(見た)話だったか忘れてしまいましたが、「投げ釣りを良く分かっていない者ほど、自分に適したよりも硬い竿を求めたがる」という話を、まさに自分自身が行っていたってことですね。
お師匠様からもよく「仕掛けを自分の力だけで投げようとしたらアカン、竿の反発力を使って投げるんや」と言われていましたが、分不相応に硬すぎる竿を十分に曲げられない状態よりも、分相応の硬さの並継竿の方がより竿の反発力を活かすことができた、とでも言いましょうか…いやはや、お恥ずかしい限りです。
そして、今回の記事で一番重要なポイントは「仕掛けをきちんと飛ばすために”竿の反発力”を活かすのは、どんな釣りにおいても同じ」ということです。今回の事例はたまたま投げ釣りでしたが、これがちょい投げ釣りだろうがウキ釣りだろうが、はたまたルアー釣りだろうが、仕掛けをより遠くへ飛ばすコツは変わらないのです。
ともかく、今年はこの「サーフゲイザー」でシマノ・ジャパンカップへチャレンジするべく、投げ釣りの練習を重ねていきたいと思います。
今回の記事が、皆さんのこれからの竿選びの参考になれば幸いです。