最近倉庫から出てきた、子供の頃に使っていたブラックバス釣り用のルアーを見て感慨にふけっていたJackです。
前回は南伊勢の漁港でサビキ釣りをしていたら、いつの間にかメタルジグでルアー釣りになっていたお話をしましたが、今回はその時に使用していたブリーデンの「バイスライダー」というメタルジグについてお話しします。
ブリーデン・バイスライダーについて
イントロダクション
もともと僕は、僕のお師匠様と同じく「エサ釣り派」の釣りをしていました。
子供の頃にはブラックバス釣りをしていた時期があって、父親から貰ったルアーやら当時のお小遣いで買ったルアーやらで釣りをしていましたが、正直なところ釣果はイマイチでした。
大人になってから釣りを再開した時にも「エサ釣りの方が魚にとって味も匂いもするのだから、ルアー釣りよりも魚が釣れる可能性がずっと高い」と思っていました。
実際にまあ、エサ釣りをしている方が勝負が早いことが多いのですが…そんなある日、長男&次男と参加した釣り大会のイベントで貰った一枚のDVDが、僕の海釣り人生を大きく変えました。
山積みになっていたDVDの中から、海釣りに関するものを選んだ結果だったのですが…ちなみに、このDVDの映像(ダイジェスト版)は以下のリンクからもご覧いただけます。
参考URL:
このルアーの使い方については、上記リンク先の映像が一番分かりやすいです…まあ、開発者本人が実釣しながら解説されているのですから、当然と言えば当然ですが。(苦笑)
僕がこの映像で初めて「バイスライダー」を見た時には、正直「何だこれ!?」という感想でした。
特にルアー名の語源にもなっているバックスライドのアクション(ロッドを何度かあおってから、ラインがたるんだ状態で竿先を海面に向けて下ろすと、ルアーの重さとそのバランスで海の方向へ向かってスライドしながら沈んでいく)を見た時に、弱った魚や驚いた魚が海底方向へ向かってシュルシュルと泳いでいく様子に見えたのです。
ただの金属の塊が、まるで生きた魚のような動きをしていたことにびっくりしました。そこから僕が、このルアーに興味を持つのにそれほどの時間はかかりませんでした。
実際に使ってみると…
DVDの映像を見て「モノは試しに」と思い、釣具屋さん巡りをしたのですが…このバイスライダー、(当時は)なかなか売っている店がありませんでした。
ようやく店で見つけても、在庫のあるカラーは「サクラグロー」と呼ばれる、ピンクだか肌色だか分かりにくいマットカラーばかり…実のところ、このサクラグローは制作サイドのこだわりカラーだったそうなのですが、釣り人からすれば「魚からその色がどう見えるか」などお構いなし、定番カラーのゴールド系やシルバー系の方が「いかにも釣れそうなカラー」に見えるわけですよ。
で、当時の僕もその例の一人として、あちらこちらの釣具屋を巡ってようやく手に入れた「チャートゴールド」という、黄色と金色のカラーのバイスライダーを持って、尾鷲の海に行ってみたところ…
メッキ(ギンガメアジやロウニンアジの子供、丸っこくて銀色の魚)の小さい方のが釣れました!!
正直なところ、特に大人になってからルアーで魚を釣ったのは、この時が初めてでした。大変うれしかったですね、感動しました。
その後もカサゴ(写真のうち、一番大きいもの)を釣ったり、
先日はクロムツとカマスが釣れました。
その他、七里御浜海岸でシオ(カンパチの子供)がヒットしたこともありましたが、その時には僕の腕が悪くて、波打ち際でバラシてしまい非常にくやしい思いをしました。それぐらい、僕にとっては「よく釣れるルアー」です。
実際、このバックスライドという動きは魚にとって、非常に効果的なものであると感じました。ロッドをチョンチョンと立てて動かしながらリールを巻き上げる時よりも、そこから竿先を海面に向けてフッと落としてラインのテンションを抜いた時(=ルアーがバックスライドして海底に沈んでいく時)に魚のアタリが出ることがほとんどでした…まあ実のところ、このことはメタルジグでの釣り全般に共通して言えることだと思われますが。
ちなみに、「バイスライダー」の名のとおり、メタルジグを付ける方向を逆向きにすると、今度は木の葉がひらひらと舞い落ちていくような異なるスライドアクションで海底に沈んでいきます。特にメバルを狙う場合にはこちらのアクションの方が有効なのだそうですが…今までのところ、こちらのアクションではまだ魚を釣ったことがありません。(苦笑)
何かデメリットはあるの?
さて、このバイスライダーについて、ここまでは「よく釣れるルアー」としか紹介してこなかったのですが…実際に使用した場合に、デメリットはあるのか?
まず一番のデメリットは「商品を買いたくても、なかなか見つからない(入手困難)」というところでしょうか。この記事を書いている時点においても、常時一定数の在庫を置いている釣具屋さんはあまり見かけません。
僕は「ネット通販で商品を買う際にも、まずはお店で実物を見て品定めしたいタイプ」なのですが、ブリーデン社のルアー全般に言えることとして「もしも興味があったら、見つけた時にとりあえず買っておこう」があります。それぐらい、ブリーデン社のルアー(他には「メタルマル」や「ミニマル」「ビースウェイ」などがありますが)は店頭で見かけるケースが少ないです。
こんなパッケージに入って、メバルやアジ用のルアーコーナーで売られていることが多いです。
パッケージの裏側には、このルアーの主な使い方が書かれています。
ちなみに、写真のカラー(ピンクグロー)は釣具屋さんでもあまり見かけたことがなく、一度根掛かりでロストした時にいくら探しても商品が見つからず、どうしようもなくなって地元の釣具屋さんに発注をかけたところ「ルアーの取り寄せは同じカラーでもロット販売(メーカーが出荷する時の最低数の単位)しかできません」と言われ、仕方がなく同じカラーを3つセットでまとめ買いしました。
結果的には「パイロットルアー(釣り場の様子を探るために、釣り場に着いて一番最初に使ってみるルアーのこと。)」としても使用頻度の高いカラーだったので、問題は無かったのですが…ただ、3つのうち1つは先日のキャンプ場の釣り大会でロストし、1つは今回補修が必要となりました(後述)。オリジナルの状態のものは写真にある最後の予備しかないので、現在再発注をどうするか考え中です。(笑)
次に、メタルジグとしては比較的強度が弱いようにも感じられます。まあ、金属の塊のルアーを海に向かって投げまくるので致し方がない点ではあるのですが、だんだんと海底の岩やテトラに当たって傷がついてしまいます。
先日の釣りでは、岩にヒットした時のショックで「目玉」の部分のシールが取れてしまいました。
とりあえずルアーそのものの動きには支障がないのですが…
こういう補修パーツ(シール)を釣具屋さんで買ってきて、目玉の部分に貼り付けました。
オリジナルのものとは異なりますが、まあいい感じに補修が出来たと思います。
メタルジグとしての強度については、メジャークラフトの「ジグパラ」や、ダイソーの「ジグベイト」などは、かなり頑丈です。投げた回数が全然違うという点は差し引かなければなりませんが、大きく目立つ傷は比較的つきにくいように感じます。
特にダイソーの「ジグベイト」は、フック(針)やスプリットリング(ルアーの前後についている金属製の輪っか)は強度が弱くさびやすいのですが、メタルジグ本体部分は非常に頑丈です。
また、バイスライダーと同じく「ルアーの後方にウェイトがある(針に近い部分の方が厚みがある)」ので、本家には遠く及ばないものの100円のメタルジグでありながら、なかなかのバックスライドをしてくれます。
まとめ
途中からデメリットについて色々と書いてしまいましたが、それらを差し引いてもなお、このバイスライダーは面白いルアーです。
また、写真でもご覧いただいたとおり、ルアーの前後についている針はシングルフック(単純な一本針)なので、岩や海藻などに引っかかってロストする確率も比較的低いです。
メタルジグを使ったルアー釣りであれば、ちょい投げ釣りやサビキ釣りをしている時にも手軽に仕掛けを交換して釣ることが出来ます。それでいながら、比較的多くの魚種を釣ることが出来ることも、メタルジグを使ったルアー釣りの長所と言えるでしょう。
個人的には、かなりおすすめのルアーです。もしも店頭で見かけたら、今回の記事のことを思い出してもらえると大変うれしいです。(笑)
参考URL:ブリーデン「バイスライダー」
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