台風のおかげで、余計な仕事にふりまわされているJackです。お金が稼げるのは良いことなのですが、そのお金を釣具に回すことは難しく…。(泣)
今回のお話は、ブリーデンから発売されている各種ルアーのシングルフック化についてです。台風12号の影響で釣りにも行けず、家で悶々としていたので、以前から興味があったルアーチューニングにチャレンジしてみました。
熊野・七里御浜海岸では、そろそろシオ(カンパチの子供)やツバス(ブリの子供)などの青物系の魚が釣れている模様です…これらの魚を狙った「ショアジギング」というルアー釣りで「迷うことなく好きなルアーを使えるように出来たらいいな」という思いも含めて、ガンガンいってみましょう!!
ブリーデンのルアーをシングルフック化してみた
イントロダクション
そもそものきっかけは、以前長男を連れて南伊勢へルアー釣りに行った時のことでした。
長男と釣りに行った時に使用したのも、以前ご紹介したブリーデンの「バイスライダー」でした。
このバイスライダー、ルアーの前後についているのがシングルフック(普通の釣り針)であるため、ルアーとしては根掛かり率がかなり低いです。
海底にベタッと着底した状態でも、シングルフックであるが故に海底の障害物等に引っかかる可能性が低く、他の金属製ルアーに比べるとより「攻めた釣り」がしやすいです…ただし、なかなか釣具屋さんで売られているのを見かけないルアーであるため、根掛かり&ロストした際の財布とメンタル面での痛手と天秤にかけると、まだまだ使用する場所を選んでしまいがちなのですが。(苦笑)
一方、長男と釣りに行った時には小さめの魚がルアーに反応していたので、ルアーをメジャークラフトの「ジグパラマイクロ5g」に変更してみたのですが、こちらはトレブルフック(三又状のルアー用の針)であったせいか、長男が何回かルアーを投げているうちに根掛かりしてしまい、結局のところラインが切れてロストしてしまいました。
バイスライダーよりも軽い(半分の重量)ルアーだったので、トレブルフックでも根掛かり率はそんなに高くないだろうと踏んでいたのですが…残念でした。
しかしまあ、良く釣れる(と自分が思っている)ルアーを使いたいけれど、根掛かりが怖くてなかなか使えないようでは意味がない…そう思ってトライしてみようと思ったのが、ルアーのシングルフック化(=根掛かり率の低下への試み)でした。
今回使用したパーツ
という訳で、今回使用したパーツはブリーデンから発売されている「シングルフック」です。
最近ラインナップに登場したこの「シングルフック」、「タテ」と「ヨコ」があるのは、ルアーのフック接合部分の形状によってフックの穴の向きが縦方向あるいは横方向である必要性があるからです。
パッケージの裏側は、こんな感じです。ブリーデンのルアーのうち、種類やサイズによって使用するフックのサイズが異なる(SサイズまたはMサイズ)とされています。
それでは早速、僕の手持ちのブリーデン製ルアー三種のシングルフック化を試してみましょう。
シングルフック化してみた
メタルマル19gの場合
ブリーデンから発売されている「メタルマル」というルアーのラインナップに、今年に入ってからシングルフックバージョンが新たに追加されました。
メタルマルは「スピンテールジグ」と呼ばれるタイプのルアーで、全体が鉛製のメタルジグのお尻の部分に、回転しながら輝くブレードとフックがついています。メーカー自らが「魚種限定解除」と称するように、様々な魚を釣ることが出来るルアーの一つです。
元々持っていたルアーのフックの状態は、こんな感じです。フロントがトレブルフックで、リアがダブルフックとなっています。
この状態から、フックだけを交換して「シングルフック化」を行います。使用するフックは、フロント側が「タテ」で、リア側が「ヨコ」となります。
シングルフック化した状態が、こちらです。最近市販されている「シングルフックバージョン」は、これと同じ状態となっています。
リアフックについてはルアーの形状からしてどうしようもないのですが、フロントフックについては針の向きがルアーの外側になっているので、根掛かり率について若干の不安を感じます…しかしまあ、トレブルフックに比べればはるかに根掛かり率は低下しているはずなので、良しとしましょう。
昔このルアーで初めて魚を釣った後で、調子に乗って同じ漁港の違う防波堤から海底の様子を確認せずに投げてみたところ、一発で根掛かりしてそのままルアーをロストしたことがあります…一個1,000円程度するルアーなので、無くすと非常に痛いです。
今までは根掛かりが怖かったので、海底の形状がほぼ砂地と分かっている場所でしか使っていませんでしたが、このシングルフック化によって以前よりも「攻めたルアーの使い方」が出来るようになりました。
ミニマル50の場合
お次はブリーデンの「ミニマル50」というルアーです。
写真をご覧いただく中で、ルアーの前の方におもり(ウェイト)があって、ルアー本体はウレタンソリッドなので「ウェイトが無ければ基本的に浮くルアーだが、前方ウェイトの効果で下を向きながら沈んでいく(そして最後は海底で、尻上がりの状態で着底する)ルアー」となっています。
このミニマルには「トラウトチューン」と呼ばれるシングルフックタイプが存在しますが、今回は手持ちの通常のミニマルのフックを交換して、トラウトチューンと同じ形状にしていきます。
こちらが、ノーマルのミニマルをトラウトチューン化したものです。使用したシングルフックは、すべて「タテ」のタイプです。
フロントフックの向きは、トラウトチューンと同じ方向にセッティングしました…海底では頭を下に向けた尻上がりの状態で着底するので、魚がルアーを咥えた時にも針はそれなりに刺さりやすい状態になっているはずです。
このミニマル、一個1,400円もするうえになかなか釣具屋さんで置いていないルアーなので、これまでは根掛かりロストが怖くてほとんど使用していませんでした。折角買ったルアー(そして「尻上がりの状態で着底する」というこのルアーの性質上、もともと根掛かりはしにくいはず)なのに、本末転倒ですね。
でも、このシングルフック化で「攻めた釣り」が出来るはずです。このフックの向きであれば、ルアーが着底してもフックの先端部分は上を向いているので、根掛かり率は更に格段に下がるはず。
ビースウェイの場合
今回シングルフック化を行ったブリーデンのルアー三種のうち、フックの向きで一番悩んだのがこちらの「ビースウェイ」です。
「メタルバイブレーション」と呼ばれるタイプのルアーで、全金属製のボディをブルブルと震わせるアクションで魚を誘います。その材質から、何もしなければ海底に沈んでいき横たわるはずなのですが、それ故にある程度の根掛かり率は覚悟する必要があると考えてきました。
こちらのルアーは一個800円程度で、これまでにご紹介した「メタルマル」や「ミニマル」に比べるとまだリーズナブルなのですが、ブリーデンのルアーに共通した「なかなか釣具屋さんで売られているのを見かけない」といったことなどからも、これまではサーフでのヒラメやマゴチ狙いでしか使用してこなかった(そして釣果が未だに無い)ルアーです。
考えに考えた結果、僕の出した結論はこの状態です…フロントフックの針先が、ルアーのお腹の方を向いています。使用したシングルフックのタイプは、こちらも「タテ」ですね。
魚がルアーを咥えた時の針掛かりという点においては劣りますが、出来るだけ根掛かり率を低下させることによって様々なフィールドを狙えるようにすることを選びました。
同じ全金属製のメタルマルのシングルフックバージョンが、フロントフックの針先が外側を向いていることから考えても、このビースウエイのフロントフックの針先を外側に向けてもあまり大きな問題にはならないのではないかとも思いましたが…この選択の結果につきましては、実釣テストで検証していきたいと思います。
まとめ
ルアー(特に金属製ボディのもの)は、基本的に何もアクションをさせないと勝手に海底へと沈んでいくため、フックの形状次第では根掛かりする可能性が高くなります…水に浮く素材だけで作られた「フローティングタイプ」のルアーなどであれば、海中に漂う海藻にさえ気を付けていれば、あまり根掛かりはしませんが。
フックの針の数が多くなるほど、魚がルアーを咥えた(あるいは咥えようとした)時の針掛かりの可能性が上がると同時に、根掛かりする可能性も高くなります。そして、根掛かりを恐れるあまりに魚がいる場所(根の周辺など)に対してルアーを投げられないようであれば、せっかく「良く魚が釣れるルアー」を使用していても、なかなか魚が釣れません。
そこで「シンプル・イズ・ベスト」の観点に立ち戻り、フックの針の数を減らす(そしてフックの針先の向きを考えてセッティングする)ことによって、多少の針掛かりの悪さに目をつぶっても魚がルアーを咥えようとする確率を上げようとしたのが、今回のシングルフック化の目的です。
このように、市販されたルアー(あるいは仕掛け)に対して新たな一手間を加えることによって、より魚を釣りやすくするというのも釣りの楽しさの一つです。
魚釣り用の仕掛け作りのためのパーツなどは、釣具屋さんでも数多く販売されていますので、ルアー釣りに限らず自分が「こうすればいいんじゃないかな?」と思うような方法があれば、試しにセッティングして使ってみると面白いですよ。
【関連商品の広告】