いよいよ年の瀬も迫ってまいりました、Jackです。
前回釣りに行った時が今年最後の暖かい日和かと思っていたのですが…徐々に寒さは増しているものの、ここ数日は比較的穏やかな日が続いているようですね。
という訳で?、今回は比較的水温が低い時期でも釣れる魚の代表例として、メバル&カサゴについて僕の視点からのお話をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
メバル&カサゴについて
概要
堤防からの釣りの代表的なターゲットと言えるメバル&カサゴは、ソイ類やハタ類などとも合わせて一般的に「根魚(ねぎょ、ねざかな)」「ロックフィッシュ」などと呼ばれています。
こちらがメバルで、
こちらがカサゴです。
なお、ハタ類が釣れるケースは比較的少ない(釣り場による)のですが、ソイ類は釣りに慣れていないとカサゴと見間違えるケースもちょくちょくあったりします(海釣りにハマり始めた頃の僕がそうでした。)。
また、メバルについては、昨今では三種類のメバル(黒メバル、赤メバル、白メバル)がいるというお話をよく聞くようになりましたが、それぞれ微妙に性質が違うそうです。僕自身が釣ったメバルは、ほとんどが赤メバル、たまに黒メバルが混じっていたと思います。
メバルとカサゴの釣り分け方について
さて、メバルとカサゴの釣り分け方についてですが…必ずしもこれから僕が言うパターンが100パーセント的中するという訳ではありませんが、もしもどちらかを狙って釣りたい時に参考にしていただければ幸いです。
メバルの場合
基本はウキ釣りで狙ってみてください。お師匠様曰く「メバルは海の表層から中層までの魚」とのことですが、エサを食べる気満々のメバルは海の表層から中層辺りで、上を向いて泳いでいます。
写真の真ん中よりちょっと下辺りにいるメバルは、真上を向いていますね…メバル・カサゴどちらにも共通していることですが、彼らは上から落ちてきたエサを狙って食べるパターンが多いです。
メバルが良く釣れるシーズンとしては、だいたい5~6月頃(この頃のメバルは釣り人の間では「梅雨メバル」などと呼ばれます。)と、10~1月頃です。特に後者は産卵のために岸の側までメバルが寄ってきて、エサを良く食べる時期であると言われていますね。
一方、7~9月頃は海水温が高すぎて、また2~4月頃は逆に海水温が低すぎて、どちらもメバルの反応が悪くなるシーズンです…といっても、必ずしも「メバルが全く釣れない」という訳ではないです(特に夏のシーズン)。時期によっては非常に釣りにくくなる(特に陸からの釣りの場合)時がありますが、基本的には一年を通じで狙える魚と言えるでしょう。
ちなみに、メバル釣りの外道としては…シーズンにもよりますが、かなり多彩な魚種が考えられますね。僕の経験上だけでも木っ端グレ、セイゴ、チヌ(クロダイ)、アジ、サバ、カサゴ(笑)、ウミタナゴといった辺りが挙げられます。電気ウキ釣りバンザイ。
エサ釣りの場合、虫エサ(イシゴカイやアオイソメ等)、オキアミ、活きエビなど、比較的何でも食べてくれます。その中でも一番食いが良いのは活きエビなのですが、状況次第では「このエサだけしか食べない、他のエサには見向きもしない」というパターンが発生する辺りが、微妙に悩ましいところです。
また、メバルは「比較的タナ(遊泳層)に厳しい魚」でもあります。これはどういうことかと言いますと、彼らは自分達がエサを食べるタナに強いこだわり?を持っていて、電気ウキ釣りの時などでもウキ下の長さ(=針のついたエサが漂うタナ)が微妙に違うだけでエサを食べにくくなったり、あるいは全く見向きもしなかったりします。
僕がメバルをウキ釣りで釣る時には、ウキ下の長さは潮の満ち引きの加減にもよりますが1.5メートルまでを基準にして、そこから電気ウキ1本分(だいたい5センチメートルぐらい)ずつウキの位置をずらしながらタナを探っています。「何だかウキがもぞもぞ動いているようにも見えるけど、竿をあおって合わせても針に掛からない」ぐらいになったら、だいたいタナが合ってきた合図です。そこから先は、少しずつウキの位置を上下させてタナを合わせてみて下さい。
なお、メバルは「群れて泳いでいる魚」なので、アタリパターンのエサと釣れる場所、タナを見つけたらしめたものです…しばらくは同じ場所を狙って釣ってみて下さい。ただし、何度か魚を釣っていく中で、さすがに群れの他の魚が警戒し始めますので「だんだん釣れなくなってきたな」と思った時には、他の群れを探してポイント移動をしてみると良いでしょう。
同じポイントの魚を釣り切ってしまうと、今後その場所での釣りが出来なくなってしまうというのも、根魚狙いに共通した課題点だったりします。
その他、メバルは非常に目が良い魚なので、使用するハリス(針に結ばれた糸)は0.8号ぐらいまでの細目のものを使用してください。夜釣りであれば必ずしもその限りではないのですが、朝マズメや夕マズメの時間帯だと場合によっては針やハリスを見切って、エサを食べる気満々のメバルでも見向きもされないことがあります。
針やハリスを見切られていると判断された証拠としては、その時にはオキアミ+コマセ(撒きエサ)でウキ釣りをしていたのですが、コマセのオキアミにはバンバン反応するのに、針を付けたオキアミにだけはどの魚も食いつくことがなかったというケースがありました…これと似たようなパターンは、アジを釣っている時にも経験したことがあります。
さて、ここまではエサ釣りのパターンをお話ししてみましたが、メバルをルアー釣りで狙うとなるとLeonこと加来匠さん曰く「メバルを釣るなら表層か底のどちらか」とのことでした。
過去に参加したセミナーでのお話では、加来さんの経験上では「中層でメバルがルアーを食ってきた経験はほとんどない、だいたい表層から数十センチメートルまでの間か、あるいは思い切りディープなレンジのどちらか」と言われていました。
僕自身は、ルアーでメバルを釣った経験はかなり少ない(ジグヘッド+ワームでちょっと釣ったぐらい)ので、この辺りのお話は著名なアングラーさんのお話の紹介に留めさせてください。すみません。
あと、エサ釣りの時でも「底を狙った釣りで、絶対に釣れないという訳でもない」ことも併せてご紹介いたします。
カサゴの場合
基本的には海底を狙う「ちょい投げ釣り」や「ブラクリ釣り」、海中の中~底層を狙える「胴付き仕掛けでの釣り」などが良いです。メバルとは異なり、カサゴはその習性上から海底又は垂直な構造物の側に居ることが多いです。
こちらも水族館で撮影した写真ですが、カサゴの習性を良く表しています。漁港の隅っこや垂直な構造物(堤防の際辺りや、桟橋の橋脚辺りなど)にくっついていて、上から落ちてきたエサに飛びつくように反応します。
カサゴ釣りに適したシーズンは…基本的にはメバルとよく似ていますが、個人的には「メバルよりも、より一年間を通じて釣りやすい魚」だと感じています。
1~3月ぐらいの「海中が冬の時期」に、どうしても釣りがしたくて海に行く時のターゲットはだいたいカサゴです。メバルと比較しても、より低い海水温でも釣れてくれる魚と言って良いでしょう。また、カサゴ狙いでの釣りにおいては、アイナメやクジメなどが外道として釣れる可能性が考えられます。
カサゴが好むエサもだいたいメバルと同じですが、エサに対する食いつきの良さはメバルよりも上で、僕の中ではどちらかと言えばハゼにより近いイメージ(目の前にエサが来たら、食い気さえあればとりあえず飛びついてくれる)ですね。
「根(海中の障害物)の周りに身を潜めて、自分の射程圏内にエサが落ちてきたら飛びつく」といった感じで釣れる魚なので、タナについてもメバルのようにシビアな対応は必要なく(まあそもそも底狙いの魚ですが)、エサを落とした場所にカサゴがいてさえくれれば、比較的簡単に釣れることでしょう。
なお、これは釣り場にもよるのですが、カサゴはその性質上から海の表層~中層を泳いでいる魚ではないため、ウキ釣りで釣れる確率はどちらかというと低いです。
「釣り場にもよる」と言いましたのは、例えば僕のホームグラウンドである津市・日本鋼管のように「水深が比較的浅く、海中に消波ブロック帯が浅く長く広がっているような場所」の場合、ウキ釣りをしていてもエサが微妙に消波ブロックの隙間などをかすめるため、そこから飛び出してきたカサゴが釣れるというパターンが多くあります。
よって僕が狙ってカサゴを釣る時(特に一定以上の水深がある場所での釣りの場合)は、ちょい投げ仕掛けを使用することがほとんどです。
また、これは他の記事でも書いたお話ですが、カサゴは上での写真のとおり「群れて集まる魚」なので、どのような釣り方で釣るにせよ一度魚が釣れた場所を見つけたら、何度か同じ場所を狙って釣ってみることをお勧めします。
ただし、メバルと同様に「集団で根に居つく魚」なので、皆さんの今後の釣りのことも考えると出来るだけ無用な乱獲は控え、食べるのにも困るような小さなサイズのカサゴは出来るだけリリースするようにお願い致します。
メバルとカサゴの食べ方について
メバルとカサゴ…どちらもうちの長女には大人気の魚なのですが、個人的にはそれぞれの魚種において「よりおいしく食べられる食べ方」があるように感じています。
メバルの場合
基本的には煮つけ、あと刺身が美味しいです。
うちの長女の大好物は「パパが釣ってきた魚の煮付け」だそうですが、だいたいは甘辛く煮つけたメバルというパターンが多いです。
煮付けはだいたいこんな感じですね。
あと、最近になってようやく知ったのですが、メバルの刺身はキスともグレ(メジナ)とも異なる、深い甘みのある味がしました。
最近刺身にハマり始めた長女からのリクエストで捌いてみた、メバルの刺身です。
子供達が争うように食べてくれて、僕の口にはとりあえず一切れ入りましたが…この味だったら、もっとたくさんの刺身を作っても良いかなって思いました。
その他塩焼きや唐揚げなども試してみましたが、我が家でのメバル料理の人気はこの二品目で今のところ確定しています。
カサゴの場合
煮付けにすることが多いですが、唐揚げも絶品です。
カサゴについては、だいたい我が家では煮付けになることが多いのですが、先日長男と尾鷲に行った時に釣り上げたチビカサゴ達を、当初は味噌汁にする予定だったところを天ぷら作りのついでに唐揚げにしてみたところ、見事に全部長女のお腹の中へと消えていきました。(笑)
わずかに残っていた食べ残しの身を、僕もちょっとつまんでみたのですが…不思議なことにメバルでは、あの絶妙な美味しさが出てこないんですよねぇ。何でなんでしょうか?
なお、カサゴについてもまだ我が家では刺身で食べたことがありませんが、良いサイズのカサゴが釣れたらぜひ試してみたいと思います。
まとめ
非常にざっくりとした、僕の視点からのメバルとカサゴについてのお話でしたが、いかがだったでしょうか?
最近ではメバルのルアー釣り(メバリング)もメジャーな釣り方になってきており、特にメバルに関する解説書は本屋さんでも数多く並ぶようになりました…という中で、今回は特にエサ釣りにおけるカサゴ・メバル狙いの際のコツなどを書いてみたつもりです。
なお、メバルについての詳細は、加来さんの著書が非常に参考になります…ぶっちゃけ、初めて釣りをする方向けとしてはかなりマニアックな内容だと思いますが、メバルの生態についてより詳しく知りたい方にはなかなかオススメですよ。
また、釣り人の間で良く言われる「根魚は成長スピードが遅いので、小さな根魚は出来るだけリリースするように」とのお話について補足ですが、水族館の飼育員さんのお話によると、確かにメバルは成長スピードが遅いそうなのですが、カサゴについては必ずしもその限りではなく、20センチメートルぐらいのカサゴが約1年で立派な尺超えサイズ(30センチメートル超)にまで成長していたのだそうです(出典:海野徹也・馬場宏治「水族館発! みんなが知りたい釣り魚の生態 -釣りのヒントは水族館にあった!?」より)。
まあだからといって、むやみやたらにカサゴを釣りまくって食べてしまっても良いという訳ではないのですが…山口県においては「30センチメートル未満のキジハタは採捕を禁止」とされていることなどと併せて、ちょっとした豆知識として皆さんの参考にしていただければ幸いです。
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