この週末、また寒波がやってくるそうですね。Jackです。
とりあえず釣りに行きたいと思っていましたが…これはさすがに、ボウズを引く可能性が高そうです。
今回もフィッシングショー大阪2019絡みのブログ記事で、かつ中~上級者向けのマニアなお話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
マニア向けのお話:ブルーカレントTZ NANO All-Range 長さは85か93か?
フィッシングショー大阪2019での、個人的な一番の興味は…
今年のフィッシングショー大阪2019は、僕にとってのフィッシングショー初参加だったのですが、実のところ個人的な一番の興味は、
純国産のフィッシングロッドメーカーの一つ、ヤマガブランクスさんの新製品でした。
今年の2月から発売予定とされているライトゲームロッド「ブルーカレント」シリーズの「93TZ NANO All-Range」(以下、「93TZ NANO」と言います。)の実物が見たくて、インテックス大阪まで足を運んだ次第です。
参考URL:ヤマガブランクスホームページ「BlueCurrent TZ/NANO」
さて、この93TZ NANOというロッド、これまでにも「85TZ NANO All-Range」(以下、「85TZ NANO」と言います。)という、メーカーが公称するところの「何でもロッド」が発売されていました。
今まで僕は自分自身の「何でもロッド」として、シマノのルアーマチックS86MLというロッドを使ってきましたが、一度ぐらいは高級ロッドを一本持ってみたいかなー、なんて思ったり…高い道具を持っていても、腕前は変わらないんですけれどね。(苦笑)
で、過去にはブリーデンの「TR85"PE special"」というロッドを「高級何でもロッド」の第一候補にしていたのですが、色々と情報収集をしたり、店頭在庫の実物を見せてもらったりしている中で、85TZ NANOというロッドに行きついていました。
そして、85TZ NANOを買おうかどうしようか散々悩み続けていたのですが、そんな中でメーカーさんからは「85TZ NANOのパワーアップ版」といったスタンスで、今回93TZ NANOというニューモデルが発表されました。
はてさて、買うならどっちが良いのやら…「ロッドを曲げて魚を獲る」というコンセプトに基づくヤマガブランクスのロッドが好きな人なら、僕と同じような悩みを持っておられる方も多いのではないでしょうか?
メーカーのスタッフさんに聞いてみた、85TZ NANOと93TZ NANOの違い
ということで、昨年末ぐらいからずっとヤマガブランクスのホームページを眺め続けていたものの、一度メーカーのスタッフさんにお話を聞いてみようと思い立ち、フィッシングショーへと足を運んだのです。
ヤマガブランクスさんのブースについて一番最初に、フィールドスタッフの郡司さんにお話を聞いてみました。
以下、その時のだいたいの雰囲気を思い出しながら書いています。
Jack「実は今『何でもロッド』として、85TZ NANOと93TZ NANOのどちらを買おうか迷っているのですが、二つのロッドの分かりやすい違いはどんな点ですか?」
郡司さん「一言で言えば、ロッドが持つバットパワーの違いです。今回の93TZ NANOの方が、ずっとパワーは上です。」
郡司さん「85TZ NANOはライトゲームロッドの方向に振った作り方をしていますが、93TZ NANOはライトショアジギングロッドの方向に振った作り方をしています。」
郡司さん「日頃使用されているルアーのウェイトは何グラムですか?」
Jack「うーん…20グラム前後のメタルジグなんかが多いですかね」
郡司さん「それだったら、断然93TZ NANOをお勧めします。キャストしても気持ちいいぐらいに、ルアーが良く飛びますよ。」
ここまでのお話を聞いていると、ブリーデンの「TR85"PE special"」と「TR93"PE special"」の違いとほぼ同じなのかな、と感じました。
どういうことかと言いますと、ロッドの穂先部分の作り方はほぼ同じで、グリップエンド部分までの長さが違うと言いますか…この点についてはLeonこと加来匠さんが、次の動画でブリーデンのロッド2本の違いを非常に分かりやすく解説をなされているので、よろしければぜひご覧ください。
こちらの動画の、8分50秒ぐらいからの解説がそれに当たります。
ヤマガブランクスさんの85TZ NANOと93TZ NANOについても考え方は同じで「一つのブランドとして同じロッドの作り方をしていて、グリップエンド方向までの長さがそれぞれ違う(=ルアーを飛ばせる飛距離やバットパワーがそれぞれ違う)」という作り方をされているのでしょう。
実際に手にした感触は…?
それまで僕の質問に対する回答をして下さっていた郡司さんは、その時手にされていたロッドをひょいっと僕に渡してくれました。
郡司さん「こちらが93TZ NANOです、一度手に取ってみて下さい。」
おおっ、凄く軽い!!
ホームページで公開されているカタログスペックなどから事前に分かっていたことではありますが、9フィート3インチ(約2.8メートル)という長さのロッドとは思えないほどに軽いです。
郡司さん「では、ここからロッドを曲げてみましょう。そのままグリップを引いていって下さい。」
郡司さん「もっと曲げてみて下さい…もっともっと、まだまだ。」
と、こんな感じにロッドがどこまで曲げられるのかを見せていただきました。
郡司さん「ここまでロッドを曲げていく中で、通常であればもっと手元に”ロッドの反発力”みたいな抵抗感を感じることが多いのですが、このロッドの感触はどうですか?」
Jack「うーん…ほとんど手ごたえ(反発力)を感じないです。」
郡司さん「それぐらいに、魚も『釣られている時の抵抗感』を感じていないと思ってください。また、それが故に魚を比較的暴れさせることなく、スムーズに手元に寄せることが出来ます。」
ふむふむ、これが「曲げて獲る」時の感触、といったところなのでしょうか?
アジングやメバリングなどのライトゲームにおける高感度を持たせた一方で、何かの拍子で不意に掛かった大物をも釣り上げられるだけのパワーの源がここにあるということなのでしょう。
結論:長さは85か93か?
先の郡司さんの説明でもお話がありましたが、ヤマガブランクスの「何でもロッド」として85TZ NANOと93TZ NANO、どちらのAll-Rangeが良いのかと迷われている方へは「『何でもロッド』の守備範囲の軸を、ライトゲームとライトショアジギングのどちらに置くかで考えて下さい」というのが、ヤマガブランクスさんの答えになるのだと思います。
僕は日常よく使用するルアーのウェイトを、半ばとっさに20グラムと答えてしまいましたが、僕にとっての現在の何でもロッドであるルアーマチックS86MLの用途を振り返ってみると、93TZ NANOの長さとパワーは持て余しそうな気がしますね。(笑)
ライトショアジギング用のロッドは、既に一本持っていますので…僕が買うなら85TZ NANOの方が良いのかも知れません。
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こちらは「85TZ NANO」です。僕が当初欲しかったのは、このロッドでした。