家族でたのしくフィッシング

主に家族で海釣りを楽しむためのお話をつづるブログです。海釣りに関する様々な情報や、道具のご紹介などを綴っていきます。

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海の不思議な自然現象 赤潮について


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 皆さん、釣りを楽しんでおられますか? Jackです。

 

 僕の方はと言いますと…相変わらず、なかなか釣りには行けない状況です。(泣)

 2019年の海釣りシーズンインの頃と比べると、岸から釣れる魚の種類もだんだんと変わってきていますが…今回は直接の釣りの話からは少し離れて、海で発生する自然現象の一つである赤潮について、少しお話をしてみたいと思います。どうぞよろしくお付き合いください。

 

 

海の不思議な自然現象 赤潮について

赤潮」とは?

 時々テレビのニュースなどでも話題になるこの「赤潮」とは、一体どういった状態のことを言うのでしょうか?

 言葉での説明の前に、実際の赤潮の写真をご覧いただくとより分かりやすいでしょう。

 

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 こちらが赤潮の発生した海の様子です。海面が文字通り、赤い色(厳密には赤褐色に近い)になっていますね。

 

 この赤潮、なぜこのような状態になるかと言いますと、簡単に言えばプランクトンの異常発生」が原因です。

 プランクトンが異常発生した際に、水が赤く染まることが多いために「赤潮」と呼ばれるのですが、大量発生したプランクトンの色素によってオレンジ色や赤色、赤褐色、茶褐色など、結構様々な色になることが特徴の一つとされています。

 

 赤潮は、その水域の水温上昇や水の流動性の低下、富栄養化プランクトンが発育するために必要な栄養素が、通常よりも多くなること。)、競合するプランクトンの消滅(例えば、植物性プランクトンを食べる動物性プランクトンの大幅な減少など)といった要因が合わさって発生するとされています。

 また、昨今の研究においては、沿岸の埋め立てや護岸工事などによって浅場の生物(アサリやカキなどの貝類や、エビやカニなどの甲殻類、ゴカイなどの多毛類)が減少したり、沿岸域の水の流動性が低下したりすることによって、赤潮の原因であるプランクトンの大量発生が生じると考えられてます。

 

 日本においては、有明海や瀬戸内海、東京湾、伊勢湾、大阪湾など、水の流動性が低下しやすい内湾部において赤潮の発生が多数報告されているそうです。

 この赤潮という現象は、先に述べたように水が赤色に染まることが多いのですが、場合によっては「白潮」「緑潮」「青粉(アオコ、この場合は河川や湖沼で発生するものが多い)」などのように赤色以外の色に染まる場合や、「苦潮」「濁水」「腐れ潮」などのように水の性質に基づく場合で、その呼び名が変わることもあります。一口に赤潮と言っても、必ずしも海の色が赤くなるという訳でもないのですね。

 

 ちなみに、赤潮と似た呼び名の青潮という現象は、富栄養化した海域において発生しやすいという点では赤潮と共通しているのですが、赤潮が増殖したプランクトン自体の色によって水の色が変化するのに対して、青潮の色の変化は水中の酸素濃度が低下した水の塊によって作り出された硫黄化合物に由来することから、赤潮青潮は明確に区別されることが多いです。

 

赤潮が海釣りに与える影響について

 結論から申し上げますと、ハイ、「魚が釣れません」

 その理由について、簡単に(あるいは乱暴に?)言えば次の二つが挙げられます。

 

1)プランクトンの大量発生によって、海水中の酸素濃度が低下する。

2)魚のエラにプランクトンが詰まって、魚が窒息してしまう。

 

 どちらも魚にとっては、文字通り死活問題です。

 プランクトンの大量発生と一言で言っても、魚のエサとして適切な範囲内であれば魚の豊漁にもつながるのでしょうが、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということですね。

 

 という訳で、赤潮が発生している海の中には基本的に魚がいない(あるいは死んだ魚しかいない)と思っていただいてよろしいです。

 なお、赤潮が漁業や水産業に与える影響も非常に大きいため、赤潮が発生した時(あるいは発生が予想される時)には、都道府県の担当部局が赤潮警報や注意報などを出して、関係機関や漁業者に注意を呼び掛けているそうです。

 

 我々が海で釣りをする際にも、インターネットでの検索などでこういった情報をチェックしておいて、赤潮が発生している時にはできるだけ海釣りに行かない(あるいは湾内などを避けて、潮通しの良い場所へ釣りに行く)ように注意しましょう。

 

おまけ:赤潮ではないけれど…?

 過去の記事で一度ご紹介したことがあるのですが、

 

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 赤潮と同じような水の濁りでも、写真のような「田植えに伴って濁った川の水が海に流れ込んでいる場合」には、濁った水の中でもエサを食べてくれるシーバス(スズキ)やチヌ(クロダイ)などが釣れる確率が上がりますので、4~5月頃の河口付近の水の濁りは(狙う魚種にもよりますが)あまり気にしなくても良いと思われます。

 

 また一方で、

 

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 このように海の表面が虹色に光って見える時は、まずだいたいは漁船の燃料などが海に流れ出している時なので、魚は釣れる(燃料の影響があるのは海の表層付近だけで、中層から海底付近までにいる魚にはそれほど影響が無い?)のですが、個人的にはその魚を食べたいとは思えません。(苦笑)

 

 この写真を撮った時にも、近くでは大勢の人達がたくさん魚を釣っては、クーラーボックスにしまっていましたが…漁船の燃料の油膜をくぐらせた魚はちょっと、ねぇ。

 おそらく魚にも燃料の匂いや汚れが移っているはずなのですが、持ち帰られていた人達はどうやってその魚を食べたのでしょうか?

 

 こんな時には、いくらその場所で大勢の人たちが魚を釣っていても、おとなしく別の釣り場を探す方が気分的にもよろしいかと思います。