家族でたのしくフィッシング

主に家族で海釣りを楽しむためのお話をつづるブログです。海釣りに関する様々な情報や、道具のご紹介などを綴っていきます。

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ルアーフィッシングと音と、魚の側線について


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 こんばんは、Jackです。

 

 新しいブログネタがすぐには手に入りそうになかったので、今回も「人様のふんどし」で相撲を取らせていただきます。(笑)

 今回のお話は、またもや?ヒロ内藤さんに教えていただいた「ルアーと音のお話」と、そこから少し派生した僕なりの考察についてです。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

ルアーフィッシングと音と、魚の側線について

最初からクライマックスだぜ!!

 最初からいきなり、飛ばして行きますよー!!

 

 先日、ヒロ内藤さんがこんなことをセミナーの場でおっしゃられていました。

 僕の記憶の中で要約している部分や、記憶が微妙で実際の表現とはちょっと違う部分などもありますが、どうぞご容赦ください。

 

内藤さん「ルアーフィッシングをするうえで、魚に『ルアーに気づいてもらう』ことは大変重要です。魚がルアーの存在に気付き、ルアーの方向に目を向け、ルアーに興味を持ってくれることで、ようやくルアーフィッシングが成り立つとも言えます。」

 

内藤さん「さて、その上で非常に大事な要素の一つが『音』です。ルアーが出す音には、水面で立つポコッという音やピシャッという音、あるいは水中を泳ぐブルブルっという振動や、ルアーの中に入っているラトルがカチャカチャと鳴る音など、様々なものがあります。」

 

内藤さん「これらの音が、魚達の目をルアーに向けたり、更には『捕食のスイッチ』を入れたりするのですが…もしもこの『音』がなかった場合、魚はなかなかルアーの存在に気づいてくれません。」

 

内藤さん「このことを、人間の場合に例えてみましょう…たとえば僕が今ここに立っていて、僕の背後に物凄い有名人がいたとしても、今この場所が『無音の世界』だったならば、僕は全くその人に気づかないですよね? だって、今の僕の視界からは、その人が全く見えていないのですから。」

 

内藤さん「一方、もしも僕の立っているすぐ後ろで交通事故が発生して、ガシャーンと物凄く大きな音がしたら、きっと僕は後ろを振り向いて『わあっ、危ない!』と、嫌でも交通事故の発生に気がつくことでしょう…それよりも先に、慌ててその場から飛びのいているかも知れませんが。(笑)」

 

内藤さん「このように、ルアーが出す『音』が魚を集めるパワーは、おそらく皆さんが思っているよりも、ずっとずっと強力なのです…それに比べるとカラーや匂いといった要素には、そこまで魚を振り向かせるパワーはありません。」

 

 音(振動)が伝わるスピードというのは、乾燥空気中では毎秒約340メートルなのに対して、水中では毎秒1,500メートルであると言われています。

 また、水中の音は空気中と比べると、音の強さが弱まりにくく、遠くまで伝わるという性質があるそうです。

 

参考URL:大阪教育大学ホームページ「音の伝わり方」

 

 これらのことから考えると、ルアーが発する「音」が魚を呼び寄せる力は、僕達が思っているよりもずっと遠くまで伝わっているものと考えられます。

 要は人間の目の届かない場所(より遠く、あるいはより深く)にいる魚達に対しても、音でアピールすれば呼び寄せることが出来るってことですね。

 

 …あ、今まですっかり忘れてた。

 今更ですが、ヒロ内藤さんがどんな方なのかは、こちらの参考URLをご参照ください。(苦笑)

 

参考URL:ウィキペディア「内藤裕文」

 

側線は魚の「第二の目」

 また、内藤さんは「大きな魚が賢い理由の一つは、側線の長さが長いから」という話もされていました。

 

 側線とは、魚の体の横側に1対またはそれ以上ある、水中で水圧や水流の変化を感じとるための器官です。

 内藤さんいわく「側線の長さが長いほど、より鋭敏に音(この場合は『水圧』とも言えるでしょう)の変化を感じ取ることが出来るので、側線の短い小さな魚よりも側線の長い大きな魚の方が、周囲の状況をよりしっかりと把握していると考えられる」のだそうです。

 

 このお話を聞いた時、僕の脳裏をよぎったのは「魚って仮に目が見えていなくても、側線である程度は周囲が『見えている』のではないか?」といったことでした。

 川やダムでもそうですが、水が濁ると「目に頼った動作」は難しくなりますよね…そんな中でも魚達がエサを食べるためには、エサが水中で発する音や振動を頼りに行動する必要があるのだろうと考えました。

 

 そして、そんな時に活躍するのが魚の側線というわけでして…周囲の生き物が動いたことによって生じた水圧や水流の変化はもちろんのこと、自分が動いたことで生じた水圧や水流の変化が水中で跳ね返ってくる感覚も、おそらくは側線で感じ取っているのではないかなどと思いました。

 そういった意味で、側線は魚の「第二の目」とも言えるでしょう。

 

 また、大きな魚ほど側線が長くて、水圧や水流の変化により敏感であるということであれば、「大きな魚を釣りたいときには、音でアピールするのが効く」とも考えられます。

 ルアーのサイズを大きくすることは、視覚的なアピールももちろん大きくなりますが、それと共にルアーが発する音もより大きくなるわけでして…大きな魚でないと大きなルアーを咥えられないといったこともありますから、ルアーフィッシングで大物狙いをしたければ、最初から大きなルアーでアピールするのが正解だと僕は考えます。

 

最後に

 僕も内藤さんの話を聞くまでは、そこまで深く考えたことは無かったのですが、魚は側線を持っているため「コウモリのように、音で(水中の)周囲を見ているのではないか」と考えた次第です。

 

 そういった点で見れば、フカセ釣りなどでコマセ(撒きエサ)を撒く動作というのは、エサの匂いや水の濁りだけでなく、コマセが水面に着水する時の音でも魚の興味を惹いているのでしょう…そして、僕達が分かっていないだけで、実は魚は人間が思っているよりも、ずっと賢い生物なのかも知れません。

 

 ちなみに、イカやタコなどの頭足類にも、頭部および腕部に魚類の側線と似た器官があるのだそうです…ということは、イカを釣るためのエギ(エビや小魚に似た色や形をしたルアー)の中にラトルが入っていることにも、重要な意味があるのだと思われます。

 

参考URL:北海道大学北方資料データベース「スルメイカとヤリイカの側線相似器官の構造と機能に関する研究」

 

 あと、これまた内藤さんからのお話ですが、「ルアーのカラーの要素は、ルアーフィッシングにおける優先度はかなり低い」中で「(水中の)背景色+異なる色の組み合わせのカラーだと、比較的ルアーで釣りやすい」そうですよ。ご参考までに。

 

 今回は「音」が持つ、魚を引き寄せるパワーについてのお話でした。

 次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。