皆さんおはようございます、Jackです。
本来であれば、今朝は2019シマノ・ジャパンカップ(投げ)の中部大会に参加している予定だったのですが…ちょっと諸事情により参加費支払い後のキャンセルとしてしまいました。残念です。
で、時間を持て余してしまったのでブログ記事の更新をしているのですが、今回はスピニングリールにおけるスプールへの糸巻き量の適正値についてのお話です。
最初から糸が巻かれている商品を購入される際には気にする必要が無いのですが、糸が巻かれていない商品(どちらかというと、市販されているスピニングリールのほとんどがこちらになります。)について、どれぐらいの量のラインをスプールに巻くのが良いかといった内容となっております。今回もどうぞよろしくお願いいたします。
スピニングリールにおけるスプールへの糸巻き量の適正値について
イントロダクション
今回のお話の発端となったのは、とあるTwitterのユーザーさんとのやり取りの中でスピニングリールのスプールへの糸巻き量の話題が出たことでした。
僕自身は今までの経験から、だいたいの感覚でスプールに糸を巻いていましたが、糸が巻かれていないスピニングリールを初めて買われた方にとって、どれぐらいの糸巻き量が適正値であるのかが分からないのは当然のことだと思います。
そのような場合には、ラインを購入した釣具屋の店員さんにラインを巻いてもらうと良いのですが…今回は通信販売でラインを購入されたなど、そういったことが頼みにくい方向けのお話です。あと、「自分でリールにラインを巻いてみよう!!」と思われた方にも。
なお、僕自身はベイトリールを使ったことが全く無いので、皆さんにお話しできるのがスピニングリールのケースのみとなっております…いずれはベイトリールにも触れてみたいと思っているのですが、なにとぞご了承下さい。(苦笑)
ライン種別の、スプールへの糸巻き量の適正値について
それでは早速、現在僕が使用しているスピニングリールのスプールを例に解説していきますね。
向かって左側からナイロンライン、PEライン、フロロカーボンラインを巻いたスプールです。
スピニングリールのスプールにラインを巻く時に一番注意していただきたい点は、スプールエッジが埋もれてしまうようなラインの巻き方をしていないかどうかです。スプールに対するラインの糸巻き量の適正値の判断基準はここにあります。
スプールエッジとは、上の写真の赤丸で示した部分で、スピニングリールで仕掛けを投げた時には放出されるラインがこの部分に当たることによって、スムーズにラインが放出されるように設計されています。
ラインを巻く前のスプールは、こんな感じです。
つまり、上の写真でいえばスプールの黒い部分が隠れつつ、銀色のスプールエッジが隠れないぐらいの量を巻けばOKという訳ですね。
ちなみに、先の写真で写っていたPEラインは、非常にしなやかなラインなので、スプールエッジが隠れない程度~ほんのちょっとぐらいであれば隠れても大丈夫なぐらいで巻くのが良いでしょう。
例えば、スプールに書かれている糸巻き量の適正値と同じだけの長さのラインを買ってきたものの、メーカー各社の製品によっては、実際にスプールに巻いてみるとスプールエッジが少し隠れてしまったり、あるいはスプールエッジの端まで足りなかったりというケースが発生することがあります。
が、ことPEラインを巻く場合について言えば、ラインの巻きすぎにさえ気を付けておけば、多少の差異は気にしなくても大丈夫です。
ただし、ラインを巻きすぎると仕掛けを投げた時にラインがボワッっとまとまってスプールから出て行ってしまい、それらがロッドガイドなどに引っかかって絡まり、ライントラブルの原因となる可能性が高くなりますので注意してください。
上の写真はラインの巻きすぎが原因ではないのですが、要はこのようになってしまうということです。(笑)
PEラインは細くて軽くてしなやかな分、仕掛けを投げた際に強風にあおられたりすると、このようにこんがらがりやすいのですが…スプールに糸を巻きすぎて、仕掛けを投げた時にボワッとまとまってラインを放出してしまうと、よりこのような状況に陥りやすくなるという訳です。
「スプールに巻いたラインとスプールエッジまでの段差は、だいたい1円玉の厚み(約1.5ミリメートル)ぐらいが良い」などと言われますが、スプールに表記されているラインの適正量(この場合はPE0.8号を150メートル)で巻くと、実際にはこんな感じになりました。
次はナイロンラインです。こちらもPEラインの場合と同様に、スプールエッジの下端ギリギリぐらいまで巻くと良いでしょう。
ナイロンラインも比較的しなやかなラインですが、PEラインよりは太くてハリがあるので、PEライン程の神経質さはありません。ちょっとぐらいであれば、スプールに糸を巻きすぎても、そうそうライントラブルを招くようなことにはならないはずです。
ナイロンラインは「ボビン巻」という600メートル巻きの製品から適当にラインを巻いたので、だいたいこんな感じです。スプールの形状から、1円玉が平行に置けなかったのはご勘弁ください。(笑)
ご注意いただきたいのは、フロロカーボンラインを使用する場合です。フロロカーボンラインをスプールに巻く時には、スプール適正値の8~9割ぐらいまでにとどめておきましょう。
あ、写真のフロロカーボンラインが毛羽立っているように見えるのは、スプールを保護するためにくるんでいたタオルの毛が付着しているだけなので、どうぞお気になさらず。(笑)
さて、フロロカーボンラインはその素材の性質上、コシやハリがある一方で巻き癖が付きやすいため、スプールの糸巻き量の適正値でラインを巻いても、ボワッとまとまってラインを放出してしまう可能性が比較的高く、ライントラブルを引き起こしやすいです。
よって、本来のスプールの糸巻き量の適正値よりもやや少なめにラインを巻くことで、仕掛けを投げた時に必要以上にラインがまとまって放出される可能性を低くし、極力ライントラブルを避けようというものです。
そのための目安が、スプール適正値の8~9割ぐらいという訳ですね。
こちらは、スプールに表記されているラインの適正な量(5lbの太さで110メートル)よりも、より細いライン(2lbの太さで150メートル)を巻いているため、スプールエッジとの段差が随分と空いてしまっています。
本来は下巻き(細いラインを巻く時に底上げをするために、安いラインや古いラインをあらかじめ適量巻いて底上げすること。)をするべきなのですが、面倒臭かったので今回のこのスプールでは下巻きをやっていません。(苦笑)
僕は「まあこれぐらいなら、ライントラブルの原因にはおそらくならないだろう」と、自分で分かっていてわざとやっていることですが、本ブログをご覧の皆様へのオススメにはならないですね…どうもすみません。
なお、余談ですが、フロロカーボンラインのこの特性が故に、アジングやメバリングで使用するような細いラインであっても、1000番台ぐらいのサイズのスピニングリールよりは、2000~2500番台ぐらいのサイズのスピニングリールを使用する方が良いそうです。
これは、スプールの直径を少し大きめにすることによって、フロロカーボンラインに付く巻き癖を少しでも少なくし、ライントラブルを防ぐという目的がありまして…といったことが、加来匠さんの著書の中で述べられていました。完全に加来さんの受け売りです。(笑)
余談:スプールにラインを巻くときの、テンションの掛け具合について
さらに余談となりますが、スプールに巻くラインの適正量に加えて、スプールにラインを巻く時のテンションの掛け具合についても触れておきましょう。
スプールにラインを巻く時のテンションの掛け具合というのは、要はスプールに対してゆるくラインを巻くか、それともギチギチに締めこむように巻くかといった具合についてのことなのですが、結論から言いますと「心もち強めのテンションを掛けて巻いてください」という回答になります。
と言いますのも、ゆるくラインを巻いてしまうと、適正量で巻かれたPEラインやナイロンラインであっても仕掛けを投げた時にボワッとラインが出るようになってしまい、ライントラブルの原因となりやすくなります。
一方、ギチギチにラインを巻いてしまうと、今度はスプールに巻き付けた下のラインに対して、その上に巻いたラインが喰い込むようになってしまい、仕掛けを投げた時に飛距離が出にくくなってしまうのです。
よって、心もちややテンションをかけてラインを巻くことによって、ライントラブルや飛距離の低下を防ぐことが出来るという訳ですね。
最後に
ということで、今回は自分でスピニングリールのスプールにラインを巻く時の注意点についてお話をしてきましたが、通信販売でラインを買った場合でも、自分でスプールにラインを巻くのがどうしても不安だという場合は、思い切ってリールとラインを近所の釣具屋さんに持っていって「ラインを巻いてください」とお願いしちゃいましょう。
その釣具屋さんで買ったリールやラインでなければ、手数料を取られることになると思いますが、折角買ったリールやラインを適切に使えることの方が大事だと僕は思います。
とはいえ、何事も自分でやってみないとなかなか分からないことが多いので、もしよろしければ、自分でリールにラインを巻いてみることにチャレンジしてもらうと、より一層釣りという趣味を楽しんでもらえるかな、とも思います。
その時には、下記の過去記事もご参照いただければ幸いです。